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神のご計画のオモテとウラ

20231008「神のご計画のオモテとウラ」

誰にも言えない悩みを抱えたことがあるでしょうか?

もしそのような方がおられましたら、今日登場するマリアの夫ヨセフと同じです。みことばに耳を傾けましょう。

聖書箇所 マタイの福音書1:18~25


1.ヨセフが立てていた「自分の計画」は崩れ去った。

ヨセフは自分の婚約者マリアとの結婚を楽しみにしていたでしょう。ところが想定外の一大事が起こりました。二人がまだ婚約中(当時の婚約は結婚と同じ効力)にマリアが聖霊によって身ごもったことがわかったのです。天地を無から創造された全能の神の霊・聖霊によって処女マリアの胎にいのちが宿った。しかしこの出来事はヨセフにとって人生を揺るがす一大事となりました。聖霊によって身ごもった、なんて聞いたことがない。見たことがない。それは本当なのか?!とヨセフはマリアを疑い、思い煩い、悩んだのです。これを知った時、ヨセフの計画していた自分の計画・将来設計は完全に崩れたのです。


2.私達の「心の一隅いちぐう」でこそ神が出会って下さる。

おそらくヨセフは自分の悩みを誰にも言えなかったでしょう。マリアにも、自分の親にも、友人にも言えず、孤独の中で悩んだ末、彼はマリアをさらし者にしたくないと思い、ひそかに離縁しようと思ったのです。このヨセフのように、私達の心の奥底にも誰にも言えない思い悩みがあるでしょう。けれども、実は、そのような「他人に知らせることのできないある心の一隅」でこそ、神は私達に真に出会って下さるのです(森有正先生の言葉・加藤常昭著 説教全集1マタイによる福音書1  教文館 2004年 P.35から引用)


3.神は、神の時にわかるように語りかけて下さる。

ヨセフが一人で考え、思い巡らしていた時に、主の使いが夢に現れ、恐れないでマリアを妻として迎えるようにと語りました。神は神の時にヨセフがわかるように直接語りかけて下さいました。この時彼は、一切を神のみことばにゆだねマリアを迎えたのです。


結論:一つの刺繍は表面と裏面で全く違うように見えます。同じように、私達の側から見れば、目の前の状況は全くわけがわからなくても、神の側から見れば、神の救いの物語が織りなされており、私達ひとりひとりの人生も、私達の考えを遥かに超える神の救いの御業の中に織り交ぜられているのです。

 

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